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【対談】父の経営の原点は“バイクが好き”というシンプルな思い。

こんにちは。編集長のSeinaです。

前回、【対談】父が僕に会社を継がせなかった理由と本田宗一郎の関係。という記事を執筆しました。

ホンダでエンジニアとして勤めていた父は、本田宗一郎氏の「会社は自分個人のものではなく、お客様と従業員のためのもの」という言葉の影響を強く受け親族内承継をすっぱりと諦めたという内容です。

今回は、”経営”に焦点を当てて少し掘り下げて聞いてみました。

経営に対する考え方

大きな投資

――会社が成長していって、何か大きな投資とかした?

自社ビルを建てたね。その時に借金したのが2億円。事業は順調だったから返済をしながらやってたんだけど、自社ビルを建てた次の年にもともと買いたかった店が突如売られたんだよ。

でもその土地がどうしても欲しくてさ。確か土地だけで7800万円だったかな。三菱が取引銀行だったんだけど、さすがに返済し始めたばっかりだったから、話しにいったけど断られたね。

でもその並びに富士銀行が話をしにいったら何とかなりそうと言われて、結局そのお店も買ったから立て続けに3億近い借金をしたよ。

メーカーの変化にどう対応したか

――それは思い切った投資だったね。そういえばメーカー側が販売店に対する考え方を変えたって言ってたけどどういうこと?

簡単に言うと、メーカーの融通が利くお店作りをしようっていう方向性に変わっていってんだよ。販売店からすれば締め付けみたいなのものがどんどん増えた。

メーカーの言うことを聞かないとお店そのものの存続が危うくなるよみたいな状況がずっと行われてきた。

そうこうしてるうちに、バイクの全国の販売台数がピークを打ったので、330万の販売台数が下がり始めてきてさ。

販売台数が下がり始めて5年目ぐらいの時に販売だけでは駄目だということで、中古車販売に切り替たんだよ。その切り替えが良い判断だったようで、売上を落とすことなく支店展開できたよ。

結果的にメーカーの変化はあったけど上手く対応できたから良かったね。

お店の拡大と管理

――支店展開したお店は誰がどうやって管理したの?
独立したい人はいつでもお店を分けるってずっと言ってて、お店をそのまま渡してお金もほとんどもらわなかったね。

もちろん家賃とその店にかけた費用だけはもらったけど、採算があって状態で渡してるから、掛けた費用が完全に払える状態だった。

でも、渡したお店の利益が出なくなってきて、数年後には元に戻してもらったよ。販売店に対するメーカーの締め付けも険しくなってきたし、先の状況の見通しが悪かったからそれから会社の整理を始めていったね。

経営者としての仕事

――じゃあ普段は、教育をすることが中心で現場の仕事はやらなかった?

いや、バイクがとにかく好きだったから、経営しながらレーサーやってたね。16歳ぐらいからモトクロスのレースを始めてたからそれをそのまま続けてたよ。命の危険を感じる場面は何度もあったけどね。笑

でも、経営しながらレーサーをやっていたことで良いことも沢山あってさ。レースをやりながらマシンに必要なオリジナルの部品を作り始めたんだよ。

レースではよく優勝してたから、当然優勝すればあのマシンの部品はいいぞ、って評判に直結するんだ。それでよく売れるようになったね。それが俺の部品作りの原点。

レースで味わっている感覚を一般車でも味わって欲しいっていう思いが強くあったから部品作りにもかなり力入れたよ。だから経営しながらレースも出て、部品も作ってという感じ。

部品の製作部門も立ち上げてかなり売れたのも自社ビル建てられた理由の一つかな。こんなやりたいことやって叶えたいこと叶えられた人中々いないんじゃないかな。はっはっは。

起業、独立について

――起業や独立を志している人って沢山いると思うんだけど、これだけは言いたいってことある?

俺が独立した50年くらい前の状況と今ではまったく世の中が変わっていて、簡単に会社が作れるようになった。当時はこんな時代が来るなんて考えてもみなかったから、どんどん独立してほしいね。

俺が独立するときなんて、ちっちゃなお店を苦労して出すために100万やっとこさ貯めたもん。当時のお金で100万って結構な金額だからね。それを貯めるのに必死にアルバイトしながらも日曜も休まず勤めた。

しかも、始めたら始めたでいつ潰れてもおかしくないぐらいの状況で、やっとの思いで始めたのよ。今はお金がまるで無くても知識と知恵があれば会社ができちゃう時代でしょ。

アイデアを持って、こういう会社を作りたいと言えば賛同してくれる人がお金を持ってきてくれる時代だもん。独立を思い立ったならぜひぜひ独立してほしいね。

ただ一つだけ条件がある。絶対に俺はこれをやるんだっていう限りなく強い、半端なく強い意志。それだけが必要。

稲盛さんの本を読んだ時にも書いてあったけど、とにかくもう熱い気持ちを限りなく強く強く強く思ってその道を進めば必ず自分の夢が叶うから。

――なるほどね。自分も会社作ったからには後悔したくないし、思い切りチャレンジしたい!

もう、会社作ったから後悔なんてないでしょ?あとは突っ走るだけ!はっはっは。

まとめ

ここまでを改めてまとめると、

・メーカーの変化に柔軟に対応して新車販売から中古車販売に切り替えたのが功を奏した

・店舗経営をやりながらレーサーを続けた結果、オリジナル部品を作るようになり事業の成長を後押しした

・熱い気持ちを限りなく強く強く強く思ってその道を進めば必ず自分の夢が叶う

ということでした。父のインタビューをしながら思うのは、誰よりもバイクが好きで好きでたまらないということ。私にもよく「仕事は楽しくするもんだ」と常日頃から言っています。

父の経営の原点が好き、楽しいという純粋な思いからきてることが良く分かりました。今後も父に限らず沢山の経営者の方にインタビューして私自身成長していきたいと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。

この記事を書いた人

seina

独立と同時期に離婚を経験し、フリーランスとして半年ほど過ごした後、法人化。著書に「分かりやすい提案書の3RULE5DESIGN」「今さら聞けないテレアポのキソキホン」など。地元・横浜での立ち飲みがマイブーム。

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