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メルカリのプレゼン資料まとめ。何故、鹿島アントラーズを買収?

こんにちは。編集長のSeinaです。

メルカリの19年6月期最終赤字は137億円。上場後1期目が70億円の赤字で2期連続の赤字となりました。その理由を、優秀なエンジニアの採用やモバイル決済サービス「メルペイ」への投資としています。

メルカリのIR資料に2019年6月気の決算説明会資料がアップされていたので、鹿島アントラーズの経営権獲得など話題に尽きない同社の展開についてまとめてみました。

尚、あくまで私個人の観点から情報をピックアップしたものであることをご了承ください。

決算説明会資料の内容

要約

今回の情報元となっているのは、2019.6 月期4Qの決算説明会資料。気になる方はコチラから見ることが出来ます。

私が全67ページにわたる本プレゼン資料から読み取った内容を要約すると以下の通りです。

1.人材、テクノロジー、海外の3領域を重点的に投資してきた

2.日本メルカリ、米国メルカリ、メルペイの3本柱を軸に、引き続き積極投資

3.鹿島アントラーズ買収の理由は顧客拡大&ブランディング

上記3つの内容についてそれぞれ見ていきたいと思います。

1.人材、テクノロジー、海外の3領域を重点的に投資してきた

2019年度の振り返りとして、何を投資してきたというと下記の通り。

何故、ここに投資をしてきたかというと、メルカリが下記の姿を目指しているからです。

1.「捨てる」をなくす価値が循環する社会と安心・安全で信頼される社会の実現

2.それをメルカリがテクノロジーとAIで可能にする

3.テクノロジーとAIの活用によりメルカリが世界中で使われるサービスへ

今回赤字が大きく膨らんだ理由の一つにある優秀なエンジニアの積極採用。AIやテクノロジーに強いエンジニアの需要は当然ながらメルカリに限らず日本だけでなく世界中で高まっています。

当然そこにかかる採用コストは高くならざるを得ません。5年後、10年後を見越した積極投資の姿勢が感じられます。

2.日本メルカリ、米国メルカリ、メルペイの3本柱を軸に、引き続き積極投資

2020年6月期の事業方針として挙げているのは下記の3つ。

日本メルカリでは、ユーザーの利用価値を高めてさらに出品の拡大を図っていくと書かれています。

米国メルカリ
「売ること」を「買うことより簡単に」というキャッチコピーにある通り、出品者の拡大をテーマとしており、出品者機能をさらに拡充していくようです。

メルペイにおいては、OPENNESS戦略が印象的。つまり、同業界の中で協力し合ってキャッシュレス自体のユーザーを増やしていく戦略です。

特に日本はキャッシュレスがまだ進んでおらず、潜在顧客がまだまだいる状況。それを打破するためにLINEやドコモを中心にパートナーシップを結び、普及させることをまずは課題とします。

3.鹿島アントラーズ買収の理由は顧客拡大&ブランディング

個人的にも非常に気になっていた鹿島アントラーズのM&A。プロサッカー球団の鹿島アントラーズの発行済み株式の61.6%を15億円で取得。

因みにプロ野球球団のダイエーホークスをソフトバンクが買収した金額は200億円。スポーツとしての違いはあるものの、鹿島アントラーズ側が投げ売った様な印象は否めません。そして、その買収の理由を下記のスライドにまとめています。

メルカリのようなBtoC向けのサービスを展開している同社にとって、スポーツ球団の顧客は相性が抜群ということですね。

やはりソフトバンクも通信事業と言うBtoC向けのユーザーを取り込み急成長している状態でダイエーホークスを買収したのでここも方向性が共通しているのかもしれません。これからどんな風に展開していくのか楽しみです。

まとめ

ここまでをまとめると、

1.人材、テクノロジー、海外の3領域を重点的に投資してきた

2.日本メルカリ、米国メルカリ、メルペイの3本柱を軸に、引き続き積極投資

3.鹿島アントラーズ買収の理由は顧客拡大&ブランディング

で、恐らく2020年度も積極投資の為に赤字が膨らんでいくことが予想されます。メルカリの山田会長も2020年6月期の業績予想を「投資フェーズにあり、損失額が拡大する可能性がある」として公表を控えています。

メルカリが見据える未来は、どのようなプロセスを経て実現されていくのか。今後も同行を追っていきたいですね。最後までお読みいただきありがとうございました。

この記事を書いた人

seina

独立と同時期に離婚を経験し、フリーランスとして半年ほど過ごした後、法人化。著書に「分かりやすい提案書の3RULE5DESIGN」「今さら聞けないテレアポのキソキホン」など。地元・横浜での立ち飲みがマイブーム。

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