あなたは、ガールズバーに行ったことがありますか?
ガールズバーは、決していかがわしい店ではなく、カウンター越しに女の子が接客をしてくれる“バーテンダーが女の子”であるというだけの店です。
筆者である私も、数年前まで1年間ほどガールズバーでバーテンダーをしていました。
私の働く店は表向きは、ダイニングレストランだったため、女の子同士仲が良くゆったりと働いていました。そんな筆者が、今回はキャストからモテる男とそうではない男の違いをご紹介します。
基本的には、チャージ制のカウンターに座り時間単位でチャージが発生するというシステムです。チャージ以外にドリンクを頼んだり食事をしながら楽しむという、普通のバーのような場所です。
しかし、普通のバーと異なるのはチャージ料金が少し高いということ、店員が女の子だということだけでしょう。バーによっても、店の特徴などが異なります。
私の働くガールズバーは、ハワイアンカフェのような雰囲気で私服(筆者は基本的にTシャツにジーパンでした)にパレオ(鮮やかな布を、巻きつけるタイプのスカート)を巻くスタイルでした。
ガールズバーでのキャストの役割は、あくまでバーテンダー兼ウエイターです。役割としては、来たお客様さまにお酒を作ったり、料理を運んだり、話し相手をしたりというのが基本的な動きでした。
その他にも、私の店では、ドリンクバック(お客様からドリンクをごちそうになったらバック○○円という制度)があったため、ドリンクバックが直接お給料に反映されるようなシステムでした。
また、自分が営業をかけて、来てくれたお客様がいればバックがある、営業バック制度もありました。
キャストにモテる男とは「元ガールズバー店員が語る、出来る男とそうでない男の違い」でも、紹介した通り、スマートに振る舞うことのできる人です。
店の雰囲気を見ながら、スマートにお酒を楽しむお客様や、言葉を選んで遊んでくれるお客様は当然、女の子にモテます。「イケメンの男がモテるでしょ」「やっぱり若い方がいいんじゃないの?」なんて思うかもしれませんが、実はそうではありません。
欲望むき出しの下品男よりも、品よく真摯に接してくれるジェントルマンの方ががモテるのです。一緒に働くキャスト達も声を揃えていっていました。
また、女の子たちもジェントルマンと話をしている時は、笑顔で自然な態度で接客につくことができ、女の子の素顔を見ることができるのです。
私を、気に入ってくれるお客様は、比較的若く20代後半~30代後半が多かったです。その中でも、友達のような感覚で話すことができ、仲良くなった2つ下のお客様がいました。
お客様は、パン屋で働いていたどこにでもいそうな普通の男の子。私も、仕事なので普通の友達のようにプライベートで遊ぶような仲ではありませんでしたが、接客中は気兼ねなく話ができました。
「ドリンク飲んでいいからね」とナチュラルに声をかけてくれ、一緒に飲みに行っているかのような雰囲気で、接客をさせてもらっていました。話の内容もたわいもないもの。
店のテレビをみて談笑したり、仕事の話をしたり、とっても楽に仕事をさせてもらいました。
そのお客様の、何が良かったかというと、やはり下心をほとんど感じない会話、適度にお金を使って遊んでくれ、週に1~2度の頻度で来てくれたところです。
逆に毎日のように来られると、キャストとしては話す内容もなくなり気まずいのが本音です。
他のキャストにも、とても優しくしてくれ、キャストの間でも良く話に上がるお客様でした。私が、今思い返してもとてもいいお客様だったなと思います。
30代後半くらいのお客様がいました。そのお客様は、私がたまたま連絡先を聞いて、営業をかけて来てくれるようになりました。そのお客様は、特定のキャストが好きというよりもお店が好きで来てくれているという雰囲気を感じました。
そのため、営業をかけても来てくれますが、お客様のタイミングで来店してもキャストに分け隔てなく接してくれるため、とても接客しやすかったです。
また、そのお客様は必要最低限の連絡しかしてきません。
「今日○○ちゃん(私)、出勤してる?」
「今日行こうと思うけど、混んでる?」
など店の営業スタイルを把握しているため、キャストを気遣っているのがとても伝わってきていました。
そのため、私もそのお客さんに甘えていました。売上がほとんどない時は店的に困るため、こういったお客様に甘えます。
そのお客様は、とても店のことを考えてキャスト全員への気遣いも忘れないため、マスターやキャストから慕われていました。
キャストから嫌われる男は、やはり下心が見え見えだったり、暴言を吐いたり女の子をディスったり…キャストも一人の女性であり人間です。
接客の中で、お客様の話を受け流すスキルも必要ですが、酔っぱらっているからと下品な言葉で話されたり、乱暴な言葉を使われたり、彼氏気取りをするような勘違い男には、1ミリも魅力を感じないでしょう。
私の働く店では営業バックという制度があり、営業をかけてお客様にリピートしてもらうために、お客様と個人的に連絡先(LINEなど)を交換します。
ほとんどのお客様は、楽しみ方がわかっていて「女の子と恋愛に発展したら…」などという、淡い期待を持って場を楽しむ人が多いのですが、営業と受け取らず自分への好意と思い込むお客様もまれにいます。
私を気に入ってくれるお客様は、比較的インテリ系のお客様が多かったのですが、その中でも“THE体育会系”の公務員のお客様がいました。そのお客様は、気前は良いのですが、少し無口でした。
そのため接客についても話がほとんど広がらず、気まずい思いをしながら、ただただ苦笑いを浮かべる時間を過ごしたことを覚えています。
口を開けば自分の自慢話・仕事のつらさをドヤ顔で語ってきます。
この時私にできることは、このお客様から貰う沢山のドリンクをガブガブと飲みながら荒稼ぎすることで気を紛らわせるくらいです。そして、このお客様、日を追うごとに態度がでかくなっていくのです。
来店すれば私の彼氏気取り、また昼夜問わず毎日でもLINEをしてきました。
そして、私が他のお客様に誘われて食事に行ってから出勤をした日に、たまたまそのお客様も来店してしまいました。もちろん食事に連れて行ってくれたお客様を優先して、接客をしていると機嫌をそこねて帰ってしまいました。
その日の夜は鬼のようにLINEが鳴りました。「あの男はだれ?」「なんで電話出てくれないの?」そんなLINEが朝まで続きました。しまいには「もうあんな店行くか!くそビッチ!」とまで言われる始末。こんな男は、どこに行っても当然モテません。
上記で紹介したお客様は、私の中ではとても嫌な思い出となりましたが、嫌だなと思う基準は人それぞれです。しかし声を揃えてキャストたちが嫌がる男が居ました。
「お前って性格悪いだろ?」とか「こいつ頑張っても結果が出ないんだよ~」などと人前で大声で話す上司は嫌われますよね?
それが、私の働いていたお店のオーナーでした。私の店にはマスターがいましたが、マスターが独立しオーナーが店を仕切るようになってからは、店の中はぐちゃぐちゃです。
このオーナーは、飲食店の現場を回すという経験がほとんどなかったため、お客様が女の子に暴言を吐いていたり、チェック(お会計)を終えてからもずっとチャージ制の席に座るお客様を放置したり、キャストにアフターの強制などをしていました。
この、オーナーはお酒が好きだったために、営業中女の子に混ざりお客様からドリンクを貰ったり…しまいには、酔っぱらって、女の子の悪口をお客さんに話したりしていました。
仕事中に、自分の立場を忘れてしまうような男はモテません。また、人の気持ちも考えず目先の利益に目が眩んでは、上司としての信頼も浅いものになってしまいますね。
いかがでしょうか?
私の場合、嫌な男はいちばん身近にいたオーナーでした。また、日々の行いは必ずどんな場所でも出ます。
「モテたい」と思って、下心だけで振る舞っているとそれを見抜かれてしまいますよ?
モテる振る舞いは、日常生活から。上品でスマートな振る舞いができる男は、自信に満ち溢れかっこよく見えるものです。そういう男は、信頼も得やすく周りからも慕われます。独りよがりにならずに、周りを思いやることが大切ですね。