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プレゼン資料作成のプロが実践している情報整理術3Step

資料作成代行というお仕事をさせていただいていると、みな決まって次のようなことを言われます。

「頭の中には言いたいことが思い浮かんでるんだけど、うまくそれを整理できないんだよね」特に、創業社長と女性経営者は情報の整理に苦手意識を持たれている方が非常に多いという傾向があります。

発想力や想像力が抜群にあり、次々にアイディアが浮かぶのですが気づいた時には、そのアイディアは消えており既に次のアイディアに意識が移ってしまっているのです。

そういった社長の下で働く社員さんに話を聞くと、みな困っており「言ってることがころころ変わる、この間と言っていることが真逆」なんていう評価をされてしまいます。

私は資料作成業という仕事柄、クライアント様がどんな目的で、どんな内容を、どんなデザインで作る必要があるかをヒアリングし、それを整理して資料という目に見えるものにする、という仕事をしております。その中で実践している情報の整理術を紹介したいと思います。

情報整理術3Step

STEP1:情報を出し切る

例えば、新しい新規事業の概略をまとめた事業計画書を作る必要があるという状況で考えたときにまず考えなければならないのは事業計画書に盛り込まなければいけない情報を出し切るということです。

情報を出し切るときにお勧めの方法は、ブレインストーミングという方法でしょう。ブレインストーミングとは、1つのテーマに対しお互いに意見を出し合う事で沢山のアイディアを生産し問題の解決に結び付ける技法の事をいいます。

ホワイトボードがあれば、事業計画書に必要な情報をとにかく思いつくままに、箇条書きベースで書いていくのです。また、ホワイトボードが無ければ付箋を使うのも有効です。

1枚の付箋に1情報(例えば、“会社概要”で1枚、“経営理念”で1枚、“ビジョン”で1枚といった具合です)を書いていき、なるべく多くの付箋を書いていきます。この作業の時に大事なのは頭の中だけで行わずに必ず文字に起こすことです。それにより、書いた文字を見て関連性のある別な情報を思いつくこともあります。

STEP2:情報を整理する切り口を考える

情報をすべて出し切ったら次は情報を整理していくのですが、次のSTEPはどの切り口から情報を整理するかをまず考えるという工程が必要です。

例えば、いちご・バナナ・ピーマン・スイカ・トマトという5つの食べ物があったときにどういうグループの分け方があるかを考えるということになります。

“食べ物の種類”でグループ分けを行えば、果物と野菜に分けることができますし、“色”でグループ分けを行えば、赤・黄・緑に分けることが出来ます。

他にも“食べ物の大きさ”でグループ分けを行い大・中・小に分けたり、“種の有無”で分けたり、様々な角度からグループ分けを行うことができます。

この情報を整理するための切り口のことをフレームワークと言います。3C分析はとても有名なフレームワークとして度々紹介され、企業を取り巻く環境をCustomer(顧客)Competitor(競合)、Company(自社)の3つの観点から情報を整理して分析を行うというものです。

フレームワークには非常に多くの種類があるため、すべてを完璧に覚えることはとても困難ですが、沢山のフレームワークを覚えておくことで情報を整理する切り口の引き出しが増えることになるため、興味がある方は専門書を読んでもよいでしょう。

しかし、私たちは普段からもっと身近にフレームワークを使っています。例えば、マクドナルドに行けばドリンクは必ずS・M・Lという3つのサイズがありますよね。

これはモノの大小を整理するための立派なフレームワークですし、コース料理を松・竹・梅の3つのプランで提供しているのも、料理の金額・品数・質を整理するためのフレームワークです。

意識して生活していると沢山のフレームワークによって私たちの脳の負担を和らげてれくれているので、頭の片隅に置いておくのも面白いかもしれません。

今回の事業計画書であれば、現在・過去・未来という切り口を使って情報を整理するとわかりやすいと思います。

会社の現状(会社概要、経営理念、ビジョン、組織体制など)、過去の実績(売上、顧客数、取引先など)、未来の計画(事業プラン、経営戦略、行動計画、資金繰りなど)。

これはあくまで一例ではありますが、情報を整理する目的に応じた最適な切り口を見つけて情報を整理しましょう。

STEP3:情報を並び替える

ここまで出来れば、情報に優先度をつけてグループ内の情報尾並び替えましょう。最後に、全体の情報を俯瞰して眺めてみて、違和感がないかを確認して問題が無ければある程度の情報を整理できたといって良いのではないでしょうか。

私は、論理的にものごとを考えることが好きなタイプなので、情報量が多すぎて混乱をきたしていた状況が、適切なフレームワークを使ってきれいに情報を整理できたときにものすごい喜びや達成感を感じます。

筆者がフレームワークの勉強にした書籍

1.フレームワークを使いこなすための50問

単にフレームワークを覚えるためではなく、フレームワークを実践で活用するために書かれた本。情報を整理しながら課題解決を図る問題が50問用意されており、問題を説いていく内に自然にフレームワークが身に付く良書。

2.問題解決プロフェッショナル―思考と技術

経営コンサルタントの目線から、様々な経営上の課題があるクライアントに対してどのように情報を整理し、仮説を立て、問題を解決するかをトレーニングできる本。

内容は非常に高度だが読み応えもあり、フレームワークの知識も身に付く筆者お気に入りの本。フレームワーク一つとっても、どのように手順や考え方でそのフレームワークを活用するかまで解説してくれている実践的な内容となっている。

まとめ

今回は“情報の整理術の記事”を書くために情報を整理して書いたのだが、こういうことが出来るようになったのも、情報を整理して相手に伝えられた時に

「とてもわかりやすいね」と言ってもらえた時に喜びを感じ、フレームワークやロジカルシンキングの勉強に力を注いだ経緯がある。

情報の整理に苦手意識がある方は、「自分は情報を整理できない」という固定概念が刷り込まれており、情報を整理することにトライせずに匙を投げてしまう方もよくいらっしゃいます。

苦手意識があった方もぜひ情報の整理にトライしていただき、アハ体験をしてもらえることを願っています。最後までお読みいただきありがとうございました。