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法人を作って1日目、よちよち歩きの社長が感じている、起業のリアル。

「いつか独立して、会社を作って社長になりたい!」という憧れを持ったことって誰しもが一度はあるのではないでしょうか。

経営者に話を聞くと創業時の様々なエピソードを持っていらっしゃるので聞いていて本当に面白い、過酷な日々を過ごしてきたんだなぁと思う経験もよくされています。

私は2019年7月8日付で、提案書やセミナー資料などを代行してお作りする“資料作成代行業”と“オウンドメディア運営”の2つを事業の柱とするSENA株式会社を設立しました。

会社を作ったときのリアルな心境は今しか綴れないと思い、タテマエとホンネを書いていこうと思います。

“ほぼ会社員”の状態から完全に個人事業主として独立するまで

3年務めた経営コンサルティング会社から独立を選択

私は、前職である経営コンサルタィングの会社を2018年12月に退職し、2019年1月から個人事業主(フリーランス)として本格的に活動をすることになりました。

とは言っても雇用形態が業務委託契約だったのでそもそもフリーランスだったのですが、働き方はほぼ正社員と同じでした。

経営コンサルティング会社の業務委託契約を更新する際に社長と面談し、「会社に全てフルコミットするか、独立するか」の2択を決断する必要がありました。

私は独立を選択し、フリー(またの名をニート)になりました。もちろん、売上の目途も営業先もありません。

周囲からは独立おめでとう、すごいね!頑張ってね!とお声がけをいただき身が引き締まる一方で、一体これからどうなるんだろうという不安な気持ちが常にありながら日々過ごしていました。

63円の手数料が払えないほどお金が無い

とにかく仕事が無いので、クラウドソーシングサービスに一通り登録し、片っ端から仕事の応募をしていきました。

その時に唯一自分が自信を持って誇れるスキルが資料作成スキルだったので、提案書や企画書を作って欲しいという求人に応募し、落選し、落胆するというループをずっと繰り返していましたね。

ありがたいことに以前の繋がりある方から仕事の依頼を受けたりわずかな金額ではありますが、少しずつクラウドソーシング上で仕事を受注したりと、まるっきり暇な時間は過ごさずに済みました。

ただ、当然ながら仕事をしてから入金するまでに間が空くので、お金のやりくりはとても大変でしたし、ぎりぎりの中で生活していました。

一番辛かったのは、コンビニで公共料金の支払いをする際に、手数料がかかることを知らず追加の63円が支払えなかったこと。財布を見たら30円しかなく、家にある小銭をかき集めてなんとか支払いをした記憶があります。

先々に対する不安も大きくストレスがかなりかかっていたので、お金を探しに家に向かう道中で情けなく思い自然と涙が出ていたことを思い出します。

年間契約の受注と単価アップで事業が安定化

独立して数か月たった頃、ふとした出会いからお客様をご紹介いただき年間契約を結ぶことが出来た時は、「あぁ、まだこれで生きれる」なんて思っていました。

食事も、100円マックか、そもそも食べないかという生活をしていたので、ご褒美の缶ビールがめちゃくちゃくに美味しかったです。案件自体の単価も徐々に上がり、仕事も面白い。

時間も自由で自分がやりたいときに仕事をしてあとは寝てるか、遊んでいるか。フリーランス最高!そう思いながら毎日があっという間に過ぎていきます。

喪失感から法人化を決意

自分へのご褒美旅行に台湾とフィリピンへ

フリーランスになって叶えたかった一つの夢が、自分が行きたいときにふらっと海外に行くことでした。“時間”と“場所”と“お金”に縛られずに生きたいという願望を実現可能な行動にして考えた時の私の一つの答えが海外旅行だったのです。

当時の私にとっては、自分で稼いだお金で忙しくないシーズンに誰にも気を使うことなく羽を伸ばすことが最大の贅沢であり、それがいざ叶う時にはちょっとした感動をしていました。

もともと、台湾しか行く予定は無かったのですが友人から「フィリピンも近いからおいで」と誘ってもらい行くことにしたのです。台湾では現地の台湾人と仲良くなり滞在中ずっと面倒を見てくれました。

観光地をバイクで案内してもらった後に、公園でビールを片手にGoogle翻訳を使いながらお互いの国の文化や考え方について話し合うなど濃い時間を過ごすことが出来ました。

全力で自分と向き合って生きる友人たち

台湾の高雄からフィリピンのマニラに向かい、友達と合流をするのですが、「日本人の友達呼ぶから一緒にご飯食べようー」と誘ってもらい合計4人で食事をすることに。

メンバーもかなり個性的で、友達は日本人女性と結婚して家族と一緒にマニラに住んでおり、コールセンターの事業責任者をしています。

とにかく頭がキレキレで、抜群にギャグセンスが高く、人脈も広い同い年の彼。

もう一人は若干24歳ながら、マニラでIT企業を創業し、20人ほどのフィリピン人を雇用するさわやかイケメンボーイ。

そして、全国を旅するYouTuberでなんでも登録者数が5万人を越えるらしい。

そんな異色の面々と食事をできる機会なんてまずありません。

お昼過ぎに合流したと思ったらそのままマニラの市場にYouTubeの撮影をし、食事を済ませてボクシングのショーを堪能し、夜のマニラをぶらつくという刺激的な1日を過ごしました。

一晩彼らと一緒に過ごして思ったのは、みんなそれぞれ自分が送りたい人生と向き合って、それに向かって真っすぐに生きているということ。

それが社長だからすごいとか、YouTuberだからすごいなんていうものではなく、周囲の雑音に惑わされないぶっとい芯がある、そんな風に感じました。

帰国する時には、自分は本当に自分に真っすぐ生きているのか、全力で人生を楽しんでいるのか、そんなことばかりが頭に浮かびもやもやしながら家に帰ったことを覚えています。

喪失感を感じる日々

帰国してからというもの、ずっと繰り返して考えていたのは「これから自分の売上が2倍、3倍になって、使えるお金が2倍、3倍になって、海外旅行に2倍、3倍行けたら自分は本当に幸せなのか?」という疑問でした。

独立して、数か月経った時に離婚もした私には、海外旅行が自分のモチベーションの源泉にはなり得なかったことが今回の旅を通して分かったのです。

その時、この喪失感を埋めるためには「再婚するか、再婚して子供を育てるか、会社を作って社員を雇用するか」という3択が自然に浮かんだのです。再婚はタイミング次第ですから必然的に会社を作るという選択肢を取ったという訳です。

会社設立を後押しした3つの要素

とは言っても自分の中で会社を設立することは、独立するよりも心理的な壁が大きく感じておりました。

それはいつだったか、経営者の方から話を聞いた際「法人には法人格という一つの人格が存在しているんだよ。だから会社を作ったら、自分だけのものじゃなくなるんだ」というフレーズを鮮明に覚えていたからです。

フリーランスとして「自由」を求めていた自分にとっては、会社設立は「自由」を手放し「責任」を持つことへの覚悟が問われる行為、と感じており躊躇していました。

こんなこと言ったら笑われてしまうかもしれないのですが、そんな私を後押しした3つの要素は、年齢・見栄・大谷翔平なんです。2019年7月に30歳を迎える自分にとっては、一つの大きな区切りでした。

そしてたまたま小学校の同窓会が30歳を迎える誕生日の前日に予定されていました。そこで久々にあった同級生に、今何しているの?と聞かれた際、「今会社作って経営してるよ~」と言いたい、ただそれだけです。

そして、最後に大谷翔平選手。元々小学校まで野球に打ち込んでいた私は、野球選手の活躍をテレビで見るのがとても好きでした。

これは単なる思い込みなのですが、ちょうど法人化を悩んでいた頃、大谷翔平選手が1日に2本ホームランを打った日があり、「自分がやりたいと思っているなら挑戦しよう!」という声をかけてもらったようなそんな気がしたのです。

でも、本当は理由が何でも良かったのだと思います。自分の中で法人化する理由が欲しくて、自分が挑戦する口実を作りたかったんです。

崇高な夢と志の必要性

経営者の中には描いていた夢や強い志を持っている方も沢山いらっしゃいます。でも夢や志は必要条件でなく、十分条件だと私は思っています。何故ならば夢や志は作るものでなく、持つものだからです。

それが自然に持てた時、さらに経営者として成長できる、それが私の中での夢と志に対する捉え方で、それが正解だろうが間違っていようが別に構いません。

自分が経営者としてもがきながら泥水すすってる姿を見て、笑いたい人は笑えばいい。でもそれで何かを感じてくれる人がいたら最高だ。それくらいのテンションでいます。

もちろん、社会により価値を提供できるようにするにはどうしたらいいか、という命題は常に考え続けていますけどね。

まとめ

結局のところ何が言いたかったのかというと、起業をする理由は何でもいいし、どうでもいい。ただ自分としっかりと対峙することはとても重要だと感じていて、これから先、私は経営者として常に自分と向き合い続ける道を選びました。

世の中全然甘くなくて、社会の厳しさや怖さをこれからイヤという程体験するんだと思います。でも自分の挑戦によって、誰かの何かに役に立てたり影響を与えることが出来たら本望です。

「いつまでも、人生は実験だ!」そんな気持ちで社長2日目を迎えようとしている今日この頃です。最後までお読みいただきありがとうございました。

この記事を書いた人

seina
独立と同時期に離婚を経験し、フリーランスとして半年ほど過ごした後、法人化。著書に「分かりやすい提案書の3RULE5DESIGN」「今さら聞けないテレアポのキソキホン」など。地元・横浜での立ち飲みがマイブーム。

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