おはようございますこんにちはこんばんは。編集長のSeinaです。
最近マイブームになっているワード、“暫定解”。何回も登場しているグラビティフロー代表取締役池田さんの著書、脱思考停止就活論に登場した言葉です。
暫定解とは、自分なりの解を持ちながら、変化する余力を残して気づきや学びを取り入れて変化するという意味。
独立当初の私には“ビジネスモデル”なんて存在せず、ただ資料を作成することが人の役に立てそうだ、ということが分かっていたくらい。だから、自分がどうやって対価をいただける仕事を出来るかなんて想像もできませんでした。
柔軟に自分のスタイルを曲げずに変化し続けたことで、仕事の幅が広がっていた事例を紹介します。
改めて、独立してから現在に至るまでどんな仕事をしたのか、一覧にしてみました。
<デザイン系の仕事>
<ライティングの仕事>
<教える系の仕事>
<メディアに関する仕事>
<その他の仕事>
上記はごく一部ですが、元々私が得意としていたのはPowerPointを使って作る資料だけでしたから、非常に多岐にわたって仕事を取っていることが分かります。
とにかく最初は仕事がありませんから、誰かが困っていて自分が役に立てることだったら何でもやろうという気持ちで取り組んでいました。
独立してから初めの方にとった仕事は名刺やチラシといったデザイン系の仕事。元々、美的センスがあるわけでもなく、デザインに対する関心が高いわけではなかったので非常に苦労しました。
Photoshopやillustratorといったアプリケーションを販売するAdobe社の製品を購入し、分厚い本を血眼になって読みながら見よう見まねで名刺を作ってみる。パンフレットを作ってみる。手探り状態で必死に食らいつくしかなかったのです。
ですから、この仕事出来る?と言われても“やったことはありませんが出来るように頑張ります”
と言うしかありません。当然単価は非常に小さなものですが、それでも仕事をいただけるということが非常に有難い。
目の前にある僅かなチャンスを逃したら、いつそのチャンスがまたやってくるかなんて分かりません
し、その時には息絶えてしまっているかもしれない。そんな思いで日々過ごしていました。
そんな中、高難易度の仕事が舞い込みます。内容は外資系企業のお偉いさんが作った英語で出来ている資料を和訳して、かつ分かりやすい資料にブラッシュアップするという内容。英語力が無い私にとっては致命的です。
直近の海外旅行でも会話の半分は「So,Good!」と「Hahaha!」でやり過ごしていましたから、単語の意味はググって分かったとしても文章になるとさっぱりです。
しかも、30ページ近くあるボリューミーな内容にもかかわらず納期は3日後。でも単価は良いし、面白そう。断る選択肢はありませんでした。
ビズタスクのデザインを担当してくれているNariは留学経験がありましたから、ちょっと力を貸して欲しいと連絡し、依頼を受けたその足で彼の家に向かい早速作業に取り掛かりました。
結果、徹夜してなんとか納期までに資料制作を間に合わせることが出来たのです。自分が取ってきた仕事を、パートナーに協力を依頼して、自分のお金を払うという経験
は無かったので“人を使う”貴重な経験になりました。
デザインの仕事は基本的に正解が無いですし、人によっては素敵だと思うデザインでも、違う人によっては不快に思う方もいます。
ある時、営業資料の作成依頼を受け、報酬額も合意した上で資料の作成を進めていきました。
お互いに中々話が噛み合わず時間はかかったものの納期までに資料を納めて一安心。請求書をお送りすると、返信メールにはこんなことが書いてありました。
「今回の仕事は俺が指揮を執ったから出来たようなもんでしょ。だからもっと安くしてよ。あ、因みに税込でよろしく。」
提示された金額は元々握っていた金額の約半分。文面を見て、怒りがこみ上げます。こんなのひどすぎる、あり得ない、絶対こんな経営者になりたくない。頭の中で罵詈雑言が飛び交います。
でも冷静に考えると、自分の仕事の価値を感じてもらえなかった。というシンプルな結論に至りました。これをいい教訓にして見返してやろう胸に誓い、提示通りの金額をいただくことになったのですが、自分で独立してビジネスをやるというのはこういうこと。
良い意味でも悪い意味でも全てが自分に返ってくる。
そんなことを学ばせてくれてました。
ご依頼いただく仕事の中には、明らかに標準単価よりも低い案件をお願いされることがあります。
今までは、とにかく役に立てるようにと仕事を受けてきました。しかし、今ではなるべくお断りさせていただくようにしています。私が低い単価で仕事を受ければ、“その仕事の価値を相対的に下げてしまう”からです。
もちろん、少しでも売上は上げたい。でも、この金額で受けたら、クライアントのデザインに関する単価の基準がそこになってしまうという意味を表し、その業界の仕事が安く思われてしまう。そんなことは避けなければなりません。当然、自分を守るためにもです。
本気で食べていこうとするなら、自分の価値を下げたり、仕事や業界の価値を下げずに、むしろ自分の価値を高め続けなければいけない。
そういう想いで仕事に取り組むようにしています。
これだけ時代の変化が激しい中で、自分のビジネスを一つに絞ることは非常にリスクが高いと考えています。
「結局、おたくは何屋さんなの?」という質問をいただくことはありますが、本当に何屋かどうかを名乗れないといけないのかと私は最近感じています。
もちろん、自分がどんなことで人の役に立てるかは言語化出来ている必要があります。私も、資料作成代行屋だったところから、企業のプロモーションをリアル(資料)とWeb(メディア)から助けることが出来ると言えるようになりました。
自分のビジネスを1から100に伸ばすことも大事。でも、自分のビジネスを掛け合わせて10×10×10をしたら1000の価値が提供できます。
これからの時代に必要なのは、そんな柔軟さと変化に適応しながらオリジナリティを高めていける人材や企業なのではないか。そんなことを思っています。
結果として言いたいことは、自分の軸を持ちつつ、変化を受けれていくということ。それによって、仕事の幅が広がり、自社の収益という点でも安定性が増し、クライアントに多くの価値提供を出来るようになったということです。
恐らく1年後には全く異なるビジネスをしているかもしれない。5年後10年後の事業計画は私には今のところ不要です。変化を受け入れつつ、自分や会社の成長を楽しみにしながら日々過ごすことが最善だと考えているからです。
今後、自分が全く想定していなかった変化のタイミングが来たらまずはキャッチしてみることをお勧め
します。最後までお読みいただきありがとうございました。