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ドコモの中期経営計画を解説。ソフトバンクと似て非なる戦略とは?

おはようございますこんにちはこんばんは。編集長のSeinaです。

先日、ソフトバンクのプレゼン資料を解説した記事をアップしました。

そこで語られていたのは、物流業界のデジタル化。その方針は明確です。一方、通信業界の売上高において、NTT、ソフトバンク、KDDIに次いで4位と苦戦を強いられているドコモ。

その中期経営計画から見えるのは、着眼点は同じでも全く異なる戦略。私からは、あまり活路を見い出せていないような印象を受けました。その内容を解説していきます。

ドコモの中期戦略

5Gに徹底的にフォーカスした経営戦略

今回の情報元となっているのは、2017年4月27日に発表された、beyond宣言。2020年とその先の未来を見据えた経営戦略がまとめられています。気になる方はコチラから全スライドを見ることが出来ます。

全27ページに渡るプレゼン資料の結論は以下の通りです。

1.5Gに様々な付加価値を融合して成長していく

2.「お得/便利、楽しさ/驚き、満足/安心」を5Gを活かして実現する

3.パートナーと協創して社会課題を解決していく

これが全27ページを通して伝えたいことです。先にソフトバンクのプレゼン資料を見ていたため重複部分が多く、新鮮さはありませんでした。

内容としてもそこまで踏み込んでいないため、戦略の全体像を掴むための資料、という印象を受けました。

戦略の全体像

中期戦略全体像をまとめたスライドが以下です。

ん?ちょっと待てよ。

まさかの、Beyond被りですね。

5Gを中心に据え、お客様とパートナーへそれぞれアクションをしていくことが伝わるスライドになっています。

上記の通り、beyondの内容はお客様へ向けた3つの宣言と、パートナーへ向けた3つの宣言で構成されています。それぞれの宣言について見ていきましょう

お客様に向けた宣言

1.マーケットリーダー

このスライドでは、①サービス②料金③ポイントの3つに注力してマーケットリーダーになると宣言しています。

が、続くスライドにはdポイントの加盟店が広がって様々な場所で利用できるようになったことと、料金プランの新設をするスライドしかありません。つまり、新サービスについては一切触れられていません。

そのため、改革や変革をしていくような大胆な動きをするような印象は当然受けず、今までの延長線上で勝負して大丈夫なのか?と投資家なら不安になってしまうのではないでしょうか。

2.スタイル革新

5Gを中心にVR・AI・IoTを駆使して、日常に楽しみや驚きを提供することを宣言しています。続けて、スタイル革新を実現するための、チャレンジの内容です。

マーケットリーダー宣言、後述する安心快適サポート宣言に加えてページのボリュームが圧倒的に割かれているので、特に注力したいことのなのかもしれません。

3.安心快適サポート

AIを活用してお客様の待ち時間を解消したり、最適な問題解決を提供できる仕組みを整えていくようです。このパートはこれ以上補足するスライドはなく、優先順位は低いのかもしれません。

パートナーへ向けた宣言

1.産業創出

5G通信によって、①高速・大容量の通信②低遅延③多数の端末と同時接続が実現します。それによって社会や産業が発展される為、ドコモもそれを活かしてパートナーとサービスを協創していくと書かれています。

2.ソリューション協創

様々な社会課題の中で、ドコモが注目しているのは一次産業、教育、スポーツ、働き方改革、ヘルスケア、モビリティの6つ。ソフトバンクと比較すると着眼点が異なることが分かります。

ここについては、ソフトバンクとの着眼点の違いが面白いです。

3.パートナー商流拡大

オープンなビジネスプラットフォームを活用してパートナーのビジネスを支える、と書かれています。しかし具体的にどのような施策を持っているかは全く触れられておりません。

ドコモはどうなりたいのか

全体の結論がまとめられているのが最後のスライド。5Gでさまざまな付加価値を融合し、確かな成長をすると締めくくっています。

ドコモのプレゼン資料の考察

1.結論を最後に持ってきてしまっている

実はこのスライド。ソフトバンクと非常に似ています。どちらも自社がとうなっていきたいかを表すスライドです。

大きく異なるのは、ソフトバンクは目次を除いた1ページにどうスライドを持ってきて、ドコモは最終スライドに持ってきたこと。「結局何が言いたいの?」という問いには最初に応えるのがプレゼンの原則です。

2.スライドの補足が出来ていない

下記3スライドを見てください。

先ほどもお伝えした通り、①サービス②料金③ポイントの3軸からマーケットリーダーになるとドコモは宣言しています。にも関わらず触れていたのは料金とポイントのみ。進化するサービスって何?と思わず突っ込みたくなってしまいます。

3.スライドイメージは一貫している

Beyondというテーマと背景に使っている写真のイメージが合っているので、経営の方向性としては想像しやすいです。今までにないことにチャレンジして変革をしようとしている、その姿勢はとても伝わりました。

生意気をいっておりますが、あくまでプレゼン資料に対する私の意見と考察です。企業批判をしたい訳でもソフトバンクを推したい訳でもありませんのでご理解いただけると嬉しいです。

まとめ

改めてまとめると、ドコモの中期戦略は

1.5Gに様々な付加価値を融合して成長していく

2.「お得/便利、楽しさ/驚き、満足/安心」を5Gを活かして実現する

3.パートナーと協創して社会課題を解決していく

で、プレゼン資料に対する評価は

1.結論を最後に持ってきてしまっている

2.スライドの補足が出来ていない

3.スライドイメージは一貫している

という私なりの考察でした。ソフトバンクと比較することで両社の着眼点の違いや、狙いが明確に異なるがお分かりになると思います。

また他の通信業界のプレゼン資料や、異業種のプレゼン資料も解決をして情報をお届けできればと思います。最後までお読みいただきありがとうございました。

この記事を書いた人

seina
独立と同時期に離婚を経験し、フリーランスとして半年ほど過ごした後、法人化。著書に「分かりやすい提案書の3RULE5DESIGN」「今さら聞けないテレアポのキソキホン」など。地元・横浜での立ち飲みがマイブーム。

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