2019年9月24日にクラウドソーシング会社のランサーズが「新しい働き方フェス」というイベントを開催しました。企業に勤めている人にはあまりなじみがない会社かもしれないランサーズ。
そのランサーズが開催する「新しい働き方フェス」とはいったい何なのでしょうか。そもそも「新しい働き方」とは?
今回、私はこの「新しい働き方フェス」にボランティアの運営スタッフとして参加してきました。
ボランティアスタッフとして内側から見た「新しい働き方フェス」やランサーズについての個人的な感想をレポしていきます!
まず、ランサーズとその企業内プロジェクトとも言える「新しい働き方LAB」について説明していきましょう。
「ランサーズ株式会社は、クラウドソーシングのプラットフォームであるLancersを通して個人間や個人法人間で仕事を取引する仕組みを提供している企業」です。(Wikipediaより抜粋)
つまり、フリーランスや副業、兼業で様々な仕事をしている人がクラウドソーシングで仕事をしようとするときに仕事を探すための場がランサーズ(Lancers)なのです。
自力で企業に対して直接営業活動をしなくて良いのと、報酬もまとめてランサーズから振り込まれるので、煩雑な手続きや管理に煩わされなくて済むというメリットがあります。
一方人材を求める企業側にとっても、さまざまなスキルを持っている人をランサーズ上で募集し業務委託することができるので、社内に常時そのような人材を置く必要がありません。
このようなクラウドソーシングのプラットフォームは他にもたくさんありますが、その中でもランサーズは国内最大級だと言われています。
「新しい働き方LAB」は株式会社ランサーズが2016年4月にフリーランスや個人事業主の交流機会の提供のために設立しました。
広義のフリーランスという生き方を通して、自分らしさに気づけるキッカケをつくる
これが「新しい働き方LAB」のビジョンだそうです。
現在全国に11ヶ所の「コワーキングキャンパス」と呼ばれる拠点があり、その他「イベントキャンパス」と呼ばれる拠点が国内3ヶ所、海外(バンコク)にも1ヶ所あるそうです。
それぞれのキャンパスでは、フリーランスや個人事業主として活躍している「コミュニティマネージャー」が中心となってイベントやセミナーを開催しています。
詳しくは→https://www.lancers.jp/lab/campus
以上のように、ランサーズとは簡単に言うとフリーランスや私のような副業で仕事をしているような人々が仕事を求めて集まっている場所です。
でも会社勤めとは違って、個人で仕事をしていると、横の繋がりや知り合いができにくいという問題もあります。
仕事の進め方や不安なことを相談できる相手もいません。そういう人たちのための繋がりの場を提供しているのが「新しい働き方LAB」です。
そしてその「新しい働き方LAB」が今回大規模なフェスを開催することになったのです。
私は今年(2019年)の4月に初めて「新しい働き方LAB」主催のイベントに参加したのですが、その時はもう少しこじんまりした交流会という感じでした。
それが今回、「フェス」という大きな規模のイベントになって開催されるというのです。様々な人と交流できる場に参加しない手はありません。
さらに、ボランティアの運営スタッフを募集しているではありませんか!せっかくなら「中の人」になって参加したほうがもっと楽しいのではないか?ということで、思い切ってスタッフに応募したのでした。
ここでざっくりとフェスの内容についてご紹介しましょう。会場はメインステージ、職業体験ワークショップ、リアル座談会、常設コーナーといった4つのエリアに分かれていました。
各エリアではさまざまなイベントや行われ、メインステージでは教育改革実践家の藤原和博氏の基調講演やJリーガーの安彦孝真氏の対談も開催。フリーランスの方が自分の作品を展示するブースもあり、作品を販売している方もたくさん。
託児所も常設されており、お子さん連れのファミリーの姿も数多く見かけました。
さらに17時からは無料でビールが配布され、来場者だけでなく出展者やスタッフ全員による大交流会も!正式に来場人数は発表されていませんが、事前の予約状況では700名の参加予定者が見込まれていたようです。
「新しい働き方フェス」にスタッフとして参加して率直に感じたことは、「大規模な文化祭みたいだった」ということです。
それはもちろんイベントがチープだったという意味ではありません。もう少し詳しく説明していきますね。
今回ボランティアの運営スタッフとして参加したのは34名でした。実際にはもっとたくさんの応募があったとのことです。5名~6名ずつのチームごとに担当する持ち場が決められ、さらに午前、午後と時間を分けたシフトで回していきました。
ボランティアスタッフの仕事自体はこれといって大きな手伝いをしたという実感もないまま、あっという間に終わってしまったという感じですが、イベントに携われたのはとても楽しかったです。
それよりも、今回スタッフとしてイベントに参加して一番強く感じたのは、ランサーズの社員の方や各地のコミュニティマネージャーの方の「熱い思い」です。みなさん本当に同じ思いをもって「新しい働き方LAB」を運営しています。
コミュニティマネージャーはランサーズの社員ではなく、それぞれフリーランスで仕事をされている方々です。
しかしそういった立場の違いを感じさせない団結力のなんと強いことか!ビジョンに共感し、同じ方向を向いて行動することがこれほどまでも大きな力になるのだとあらためて実感しました。
こういうパワーは自分が会社員として働いている企業では起こりえるのだろうか?むしろそういう疑問が湧いたほどです。ランサーズという会社自体、2008年に設立されたばかりの会社です。
社長をはじめスタッフも若い方が多い印象です。しかし設立から10年ほどの間で国内最大級のクラウドソーシングのプラットフォームになっています。
そこには社員やスタッフが企業の理念をよく理解し、共有できているということも理由としてあるのではないかと思いました。個々の利害関係を超えた強い団結力が「大規模な文化祭」のような印象につながったのです。
私も現在副業ライターなので、「新しい働き方LAB」がいうところの「広義のフリーランス」の1人です。
その立場からこのイベントをどう感じたかを書いてみます。各エリアやブースをじっくり見て回ることはできませんでしたが、同じボランティアスタッフのチームのメンバーと知り合いになれたり交流会で名刺交換をしたりと、何人かの方と話ができたのが一番の収穫でした。
多くのフリーランスの方が同じような不安や疑問を抱いているのを知ったり、違う価値感や自分の知らないスキルを持っている人に刺激を受けたり、まさに「新しい働き方LAB」のビジョンをそのまま体感した印象です。
多くのフリーランスが集まる場ですが、できれば次回はクライアント側の参加もあればもっとさまざまな交流が生まれるのではないかと思います。
人々が多様で柔軟な働き方を選べるようにする働き方改革の推進に伴い、本業のほかにさまざまな副業を始める人も多くなっています。
そしてその副業を本業としてフリーランスに転身したり、個人事業を始めようとする人も多いです。
そんな、まさに多様な働き方が進むなかで、本来企業にいれば作れていた横のつながりや人脈をどう個人で作っていくのか。個々で仕事をする人にとっては大きな問題の1つともなるのではないでしょうか。
自分とは違う価値に触れつつ、あらためて自分の仕事のやり方を見直したり目的を明確にしていく、それが「新しい働き方」なのかもしれません。最後まで読んでいただいてありがとうございました。