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大事な要素がいくつもある!バズマーケティングの種類と活用方法

蜂が飛ぶ際に鳴らす音を英語で「バズ」と呼び、そこからガヤガヤと話す、噂が飛び交うなどの意味があります。SNSで多くの人に拡散されることを「バズる」と呼ぶなど、日本人にも「バズ」が浸透し、口コミで広がるものをバズマーケティングと名づけられるようになりました。今回は、バズマーケティングの特徴や種類、活用方法などをまとめました。

バズマーケティングの特徴とは?

SNSなどで有名人を巻き込んで話題になることを「バズる」と言いますが、このバズる状態を目指すマーケティングのやり方がバズマーケティングです。口コミで情報をシェアし、知名度や認知度を高める際に用いられます。通常の、口コミを用いたマーケティングとは違い、最初からバズる状態を狙いに行くため、同時多発的に話題が生じるようなアクションを起こし、そこから一気に口コミが広がることを目指します。短期間で話題を起こし、すぐに浸透させられるのがバズマーケティングの特徴です。サービスの利用や商品の購入の決め手として、口コミを選んだ人はかなり多いため、口コミが出るように仕掛ける手法としてかなり有効です。

バズマーケティングの種類

1.フォロー&リツイートキャンペーン

最近Twitterで目にする機会が多いフォロー&リツイートキャンペーン、これもバズマーケティングの1つです。アイスコーヒー1杯無料、クオカードプレゼントなど、企業アカウントのフォローとリツイートをするだけで手に入れることができ、シンプルに参加できるのが特徴です。1人がキャンペーンに参加すると、必ず拡散がなされるため、フォロワーはそこでそのキャンペーンの存在を知ります。それに釣られる形でフォロワーも参加し、その輪はどんどん広まり、最終的に、そのキャンペーンについてポジティブなツイートがなされるようになります。大勢に当たるようにする、一点豪華主義的にしてインパクトのあるものを賞品にするなどやり方は様々ですが、参加することへの敷居が低く、費用対効果がいいのもポイントです。

2.インスタ映えを狙ったやり方

口コミが広まるのは、自分が体験した素晴らしいことを友人や家族に伝えたいからです。「こんな面白いことをしている」とSNSなどで紹介し、それに触発されたフォロワーも同じようにすることで、バズる状態を目指せます。その最たる例がインスタ映えです。食品関連なら、「こんな食べ方がある」などの情報、観光関連なら、「こんな場所があってとても楽しい」とインスタグラムなどで拡散します。すると、それを見た人が自分もやってみたいと、同じように参加して投稿し、別の人がそれに触発されて同じことをやるというように広まりを見せます。2018年、若い女性を中心にナイトプールが流行しましたが、それもその1つ。インスタグラムにはハッシュタグがあるので、企業側はこれを用いることでタグをつけた人の投稿をチェックでき、口コミをコントロールできます。

3.プレスリリースでバズを狙う

バズる状態を生み出すのは、インフルエンサーが介在していることと同時に、メディアの力も多分に影響します。メディアに取り上げてもらえばバズを狙えますが、メディア側のアンテナに引っかけることはかなり大変です。そんな時に用いられるのがプレスリリース。プレスリリースとは、新サービスや商品の存在をメディアに知らせる文書であり、その文書を基に記事が作られます。企業から出たプレスリリースを紹介する「PRTIMES」には、日々様々なプレスリリースが届きます。メディアは、その中で面白そうなものを見つけ、記事にしていきますが、プレスリリースが面白ければ勝手にメディアが取り上げるので、低コストでバズらせることが可能というわけです。情報がシンプルで、話題にしやすいものが受け入れられるため、創意工夫をしながらチャレンジできるのも魅力的です。

バズマーケティングで求められる共感力

最も大事な要素であり、注意すべき部分は共感力です。バズマーケティングのデメリットは、ネガティブな口コミも一気に広まってしまう点です。最近では、阪急電車が企画した「ハタコトレイン」がその典型例。はたらく言葉たちと呼ばれる、働き方を体現した一般の人たちの言葉を車内広告にして電車を走らせたところ、利用者たちの猛烈な怒りを買い、企画を取りやめることになります。一方で、西武鉄道では、何でも褒めてくれるゆるキャラ「コウペンちゃん」を起用し、乗客を褒める言葉を車内広告にしました。すると、コウペンちゃんに癒された乗客がそれを見て感動し、共感の輪が広がっています。どちらもバズマーケティングとして機能を果たした一方、共感できたかどうかで好影響と悪影響がはっきり分かれた好例と言えます。バズマーケティングを仕掛けるにも、ポジティブな気持ちで拡散してもらえるキャンペーンなのかを吟味することが大切です。

まとめ

今回はバズマーケティングについてまとめましたが、いかがでしたか?バズマーケティングのメリットは、当初ネガティブなイメージがついても、すべてをオープンにして対応することで、印象をすぐに変えられる点です。一方、意図しないところで予期せぬ話題を集めることがあり、結果的にその企業の体質が露呈してしまうケースも見られます。最終的に大事なのは共感力、そして、第三者の立場に立ち、自分たちを知らない人がそのやり方に何を感じるかを見定められる客観性です。予期せぬバズは、客観的に自分たちを見られていない証拠であり、世間のニーズをつかみ切れていない状態を示します。バズマーケティングを仕掛けるなら、まずは己を知ることも必要です。