こんばんは!たろっちです。
私はかれこれ20年以上横浜DeNAベイスターズのファンであり、横浜大洋ホエールズから横浜ベイスターズに切り替わる時ぐらいから大好きです。
それは幼少期に横浜に住んでいたのが大きいのですが、根岸線に乗っていると関内駅の手前ぐらいに見える途中経過のボードが見えて、今日は勝ってるな、負けてるなと思いながら電車に乗ってました。
その後、私は引っ越しをして横浜から離れましたが、離れてから例の暗黒時代が始まります。2002年から続く暗黒時代。どこで終止符が打たれたかを判断するのは人それぞれなんですが、私はまだ続いていると思っています。
ここで気を抜くと再び悪夢の数年を過ごすことになるからです。暗黒時代の中の暗黒時代、スーパー暗黒時代。
私は将棋も好きなのですが、プロ棋士の方は負けてその場は悔しくてもどこか淡々としており、すぐに忘れるそうです。運が介在しないゲームだからこそ負けるのは己の実力、それゆえ負ても淡々としていられるらしいです。
実は私もベイスターズの勝ち負けにはどちらかといえば淡々とし、仕事での失敗とか、プライベートでのミスにもそこまで熱くならないようになりました。
その理由は、2008年から2010年まで3年連続90敗を記録したことです。6チームしかない中で勝率が3割そこそこしかないプロチームがあり、それを応援していれば自然とそうなります。
元々実力があるのに自信がないだけのパターンならいいですが、ドラフトの自由獲得枠で失敗続き、下位指名でもロクな選手がとれない、FAでもダメ、外国人もパッとしない、親会社のやる気がゼロの状況で、あなたは優勝を期待できますか?私は3位ならどうにかなると何年も思い続けました。
でも、結果は3年連続90敗。期待をするにしても、これだけ練習してるとか、勉強を欠かさないとか、裏付けがあればいくらでも期待していいですが、何の裏付けもなかった。
裏付けがないものを応援することがいかに自分を傷つけるか、それをベイスターズから学びました。1つの負けで一喜一憂できるにわかファンが羨ましい限りです。
ただ2017年の日本シリーズ、サヨナラ負けで終わった時は淡々と振り返られず、いまだにその時の日本シリーズは思い出したくもありません。負ける悔しさを思い出させてくれましたが、それ以降の横浜の成績はさっぱり。選手もまた淡々と負けを振り返っただけなのでしょうか。
私は薄情な人間で通っており、相手への共感もあまりしません。それはそれでメンタル的には楽なのですが、それは別の機会に。ですので、涙を流すというものがよくわからず、映画を見て泣く?世界の中心で愛を叫ぶでなら泣いたけど、普段は泣かないよ?と周りには言っています。
それはさておき、ベイスターズのリーグ優勝、日本一の動画はこれまでに何度も見てますし、思い出すこともありますが、たいていは泣いてます。さすがにもう嗚咽まではありませんが、目は確実に潤みます。たまに今のベイスターズが優勝したらと妄想するんですが、それだけで泣きそうです。
断言します。私はベイスターズが優勝したら号泣します。ベイスターズにカラーがあるとすればそれはマシンガン打線ですが、このマシンガン打線は98年を前後してつけられたもの、いわば過去の遺産です。最近でもマシンガン打線という言葉が出てきますが、私は98年の記憶はいったん消すべきだと思います。
前を向いて後ろは振り返らない、それくらいじゃないとダメです。それにこのチーム、あまり昔の人を大切にしません。少しでも首脳陣に対する不満を言って外に出されるのなら、それなら記憶も捨てればいい。
でも、商売の道具で使いたいので利用する、いかにもDeNAらしい考え方です。それは冗談としても、成長するなら昔は捨て、今に情熱を注ぐことです。だって、優勝の現実味があれば昔の映像で涙を流すことないですよね?今のカープファン、赤ヘル黄金時代の姿、江夏の21球で号泣しますか?
目の前で優勝のチャンスがあるならそんな必要はないんです。今に期待が出来ないから昔を見る。過去を振り返るというのは、今に期待できない証拠です。
今に期待できないなら期待を持たすようにすればいい、私はそう思いますが、果たしてその方法論とは何か。今の横浜の姿から読み解きましょう。
横浜は10年ほどドラフトでロクにいい選手を獲得できていません。10年の空白があったわけで、その空白期にドラフトで引っかかった選手たちが充実期を迎えており、横浜は1つ分世代が後に。
ベイスターズは毎年当たりの投手を獲得し、下位指名で優秀な選手をゲットしていますが、せいぜい5年程度。10年の空白を埋めるにはあと5年かかります。この5年が現実に期待を持たせます。
だって、まだ空白の10年の影響があるんだし、選手も若いのだからここからいくらでもレベルアップできるわけですから。あと5年すれば、今の横浜の選手は充実期を迎えます。この5年で酸いも甘いも経験すればいいので、そう思うと期待が持てませんか?
ライバル企業の楽天には全く及ばない結果にはなりますが、何から何まで楽天以下だったチームがここまでになるというのが素晴らしい。
この会社はダメだ、俺はどうすればいいんだと思ったとします。ここで周りを見始めると自分を見失います。なぜダメかを見直すと、給料なのか、休みのなさなのか、やりがいなのか、色々出てくるわけです。
これだけの給料が欲しいとなればそれだけの力量を持っているのか自問自答できます。休みにこだわるならフリーランスで仕事できないかと考えればいい。どの仕事ならやりがいがあるか、検討しましょう。
一寸先は闇、でもその一寸先を照らす努力をしていますか?具体的に考えられるようになれば、多少暗闇でも何とかなります。現実を正確に見られれば、おのずと期待は持て、将来が明るく見えるはずです。
ベイスターズの暗黒時代を経験するまでは、自分にとって都合のいいデータばかりを見て、自分のいいように解釈していました。しかし、現実は残酷です。
これでもかと惨状を見せつけられます。そうなると、確かなデータしか参考にできず、その中で客観的な判断をするようになるものです。年金だけでは足りず、2000万円は必要だと言われる時代、投資に走る人が増えているそうですが、この投資こそ都合のいいデータだけで判断すれば痛い目を見ます。
痛い目で済めばいいですが、取り返しがつかないことになれば老後どころの騒ぎではありません。詐欺でだまされる人は、なぜその高配当で成立するのか、客観的なことを考えないからだまされるわけです。
でも、ベイスターズファンはどうでしょう?「自由獲得枠だから問題ない?そんなわけねぇだろ、この野郎!具体名出してやろうか!那須野!5億返せ!」という経験がありますから。最近のベイスターズファンは暗黒時代を知りません。
なので、3年連続90敗など暗黒時代を経験したファンの世代だけが、応援するチームが無様な負け方を続けるという特別な訓練を受け、過度な期待をしない、負けることへの耐性がつく、現実的な物の見方ができるなどの特別な才能を与えられました。
では、これらの能力は全員が身につけられないものかといえば、そうではありません。別に弱小チームを応援すればいいだけのことです。高校野球の予選で1回戦コールド負けするところをひたすら応援するのもいいでしょう。
あなたにだって訓練を受ける権利はあります。弱いものを応援し続ける、それは結構な財産となるはずです。