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思い込みから脱出!5つの認知バイアスと身近な例からその効果を学ぶ。

今年もまた豪雨のニュースがたびたび報道される季節がやってきました。日本の気候はいったいどうなっているのか・・・。

そんなことを思いながらテレビを見ていると、避難警告が出ているにも関わらず、いつも通り田植えをしたり釣りをしている人々が。

「この辺りは大丈夫だから。」

申し合わせたように次々と住民の口から出るこの言葉。

これこそまさに認知バイアス!ということで今回は、知って損はないプチ雑学、認知バイアスについて解説します。あなたにも思い当たることがあるかもしれません。

認知バイアスとは

認知バイアスとは心理学用語の1つで、物事を判断するときに根拠のない要因によって自分に都合の良い方向に捉えてしまう心の働きのことを言います。バイアスとは偏見という意味。

人は何かを判断するときに、本人がもともと持っている常識や考え方、または周りの環境に影響されてしまうことがあります。非合理的な判断を生んでしまう様々な要因を認知バイアスというのです。

認知バイアスの種類と身近な例

認知バイアスにはいろいろな種類があります。そしてそれは誰にでも起こる心理的な働きです。人は日常的にさまざまな認知バイアスによって判断し、行動しているのです。身近な例を挙げながら5つの認知バイアスの種類を紹介していきましょう。

これから出てくる5つの認知バイアス

さあいってみましょう!

①正常性バイアス
冒頭に書いた避難しない人々に働いてる認知バイアスです。いつもと違うことが目の前で起きていてもそれを正常の範囲内だと捉えてしまい、自分は大丈夫だと思ってしまうことです。

突然火災報知器が鳴った時に、誤作動だろうと考えてしまうことはありませんか?

このバイアスは、環境の変化に心が過剰に反応しないために必要な認知の働きでもあります。しかし災害発生時にこの正常性バイアスが必要以上に働いてしまうと、命の危険を招いてしまうことにもなりかねません。

②自己奉仕バイアス
成功は自分の能力、失敗は周りのせい、という考え方が自己奉仕バイアスです。例えば、営業成績が良いのは自分の能力だが、成績不振は景気の悪さが原因だというように、不都合なことの原因を外部の要因に帰属させることです。

自尊心を保ちたいという気持ちが根源にあるため、良い方向に働けば自分に自信をもつというプラスの結果につながります。

しかし自分の弱点や欠点を認めることができなければ、同じような失敗を繰り返してしまうことになります。

③確証バイアス
血液型がA型の人は几帳面。よくあるこんな思い込みが確証バイアスです。自分が正しいと思ったことや、自分にとって都合の良い事実ばかりに注目してしまうことです。

自分の考えが正しいことを証明するような事実ばかりを集めますが、それを否定するようなことには目を向けません。確証バイアスが強く働いてしまうと、真実を見失ってしまう怖れがあります。まず自分の考えに対する反証はないかと考えることが大切です。

④サンクコストとコンコルド効果
こんなにつぎこんだんだから今さらあとに引けないと、どんどんギャンブルに嵌ってしまう。これはまさにサンクコストとコンコルド効果によるものです。

サンクコストとは時間や労力のように、回収することのできない埋没費用のことです。サンクコストを回収しようとして、さらに大きな損失を食らってしまうのがコンコルド効果。ギャンブルに嵌ってしまう人が陥りやすい認知バイアスです。

「あなたのためにこんなに尽くしたのだから、今さら別れられない。」コンコルド効果は恋愛でも陥りやすいバイアスかもしれません。

⑤後知恵バイアス
失敗して落ち込んでいるときに「そうなると思った」などと言われたら、なんと冷たい人だろうと思いますよね。この時の冷たいセリフが後知恵バイアスによるものです。

つまり、結果を見てあたかも前から知っていたかのように発言をすることです。これは悪い結果ばかりに限らず、例えば事業で成功した人を見て、「あいつはどこか人と違うと思っていた」などと言う場合にもあてはまります。

以上5つの代表的な認知バイアスでした!

おさらい

 

ビジネスに利用できる認知バイアスの効果

認知バイアスは、ビジネスの現場でも活用されているものがあるのをご存知ですか?

私たちの消費行動は、企業が仕掛けたさまざまな認知バイアスの効果によるものも多いのです。認知バイアスを活用したマーケティングについていくつか見てみましょう。

・バンドワゴン効果
行列ができているラーメン屋に並んだことはないですか?ラーメン屋だけでなく、パンケーキのお店、タピオカ専門店など、長い行列ができていると美味しいお店かもしれないと思ってしまいますよね。

これがバンドワゴン効果です。本当の価値は知らなくても、多くの人が良いと言っているのだから間違いないと思ってしまう人間の心理によるものです。

古くは、サクラなどという言い方もありましたが、人が集まっているところは何か面白いことがあるのではないかと思ってしまうものです。

・アンカリング効果
「定価5,000円のメロンが今だけ2,500円!」安かったので、つい買ってしまった。これがアンカリング効果をねらった商法です。冷静に考えれば、2,500円のメロンは安いとは言えません。

しかし、定価の5,000円という価格を基準にしてしまっているので、半額の2,500円を安く感じてしまうのです。最初に提示された金額がアンカーとなって、それより安ければたとえ予算オーバーの価格でも買ってしまう現象です。

家電の購入時などで経験したことがある人も少なくないのではないでしょうか。

・フレーミング効果
物は言いよう、という言葉がありますが、同じことを言う場合も、視点を変えて言うとまったく違った印象になることがあります。

例えば、「はずれる確率が8割のクジ」より「10人に2人に10万円が当たるクジ」の方が買いたくなりますよね。「生存率90%」と言われる方が、「100人に10人が死ぬ」と言われるより希望が湧きます。

マーケティングでは、フレーミング効果をうまく活用できるかどうかが、消費者が商品に持つ印象を左右するのです。

・ハロー効果
SNSで自分の私服や愛用の化粧品の写真をアップしている人もたくさんいます。もしそれがファストファッションやプチプラコスメだったとしても、おしゃれなモデルや芸能人の愛用品だったら、きっと良いものなのだろうと思ってしまうことはありませんか?

これがハロー効果です。実際の価値はどうであれ、そのものにまつわる特徴や別の長所に影響を受けて、同じように価値があるのだと判断してしまうことです。偉い人が言うことは間違いない、と思ってしまいがちですよね。

このハロー効果は、企業のブランディングなどにうまく活用される場合もあります。しかし、詐欺や怪しい投資話などで有名人の名前を使うなど、悪用されてしまうこともあるので注意が必要です。

おさらい

まとめ

以上、代表的な認知バイアスの種類をいくつかご紹介してきました。

思い当たることがいくつかあったのではないでしょうか。認知バイアスは誰もが陥りやすい心の働きです。

日常生活で起こりがちな判断の誤りも、そのメカニズムを知っているだけで大きなトラブルを避けることが可能です。

自分を客観的に見ること。これが認知バイアスに陥らない対策のポイントです。最後までお読みいただきありがとうございました。

この記事を書いた人

 

riezo
「昼は会社員、夜はライターの2つの顔を持ちつつ、仕事の傍ら大学の通信教育で心理マネジメントを専攻。ビジネス系メディアを初め。女性向けメディア、映画レビューサイト、ECサイトなどで執筆中。乙女座A型。」

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